「悲しい記憶」叶わなかった願い 3
Yさんからの電話を受けたのは私でした。
フリーコールのアナウンスが(徳島県よりフリーコールです)と流れた後、私が「プレシャスコーポレーションです」と電話に出るとす、Yさんは控え目な声色で「あ、もしもし・・・」と応答されました。
そして「すいません。今、ペットが亡くなりまして・・・」と、そこまで口にされたとき、Yさんは涙声になり、何とか声を絞り出すようしながら「・・・それで、葬儀のほうお願いしたくて・・・」と言われたのです。
私は「はい。」返事をした後、まず最初に「あの先に1つだけ確認させてもらいたいんですが、電話のガイダンスで四国徳島県と出ているのですが、間違いありませんか?」と訊ねると、Yさんは「そうです」と返事をされました。
念の為、私は「当社の訪問エリアは近畿二府四県なのですが」と訪問可能地域の説明をしたとき、Yさんはそれを遮るようにして「知ってます。私がそちらの会館まで行こうと思っています」と控え目な声色であっても強い意志を込めて、そのように言われたのです。
まだ少数ではありますが、ペット葬儀のために、遠方から大阪まで来られる方がいらっしゃるのは事実であります。
しかし、私は正直、最初に「遠方から来館される」と申し出があったとき、「ありがたい」と感じる前に、「遠いのに申し訳ない」と思ってしまうのです。
ですので、「徳島から来られるのですが?あの・・・お車でも3時間以上かかると思うのですが」と、私が申し訳なさそうに言うと、Yさんは「はい。大丈夫です。」と返事をされました。
そして、Yさんは「実は私、プレシャスさんのブログを始まった当初から全部、読ませてもらってまして、もし、自分のペットに何かあったら絶対この会社にお願いしようと決めてたんです。」と言われたので、私は「え?そうなんですか?始まったときからですか?」と少し驚きながら言った後「どのような経緯でうちのブログをお知りになられたのですか?」と訊ねました。
「はい。ブログを知ったのは偶然だったんですが、ちょうどそのとき私、ペットロスで悩んでいて、いろんな人のペットロスのブログを読んでいたんですね。それで、たまたまプレシャスさんのブログを目にして・・・」とYさんは、そこまで話されて、何かを思い出されたように言葉に詰まられたのです。
おそらくYさんは話しながら、最初のペットロスのことを思い出されたのでありましょう・・・
電話越しにYさんが泣いておられるのがわかった私は、そのまま何も言わず待つことにしたのです。
少しして、Yさんが「すいません・・・」と謝られたので、私は「いえ^^いいですよ」と、仕事口調ではなく、友人に話すようにして返事をしました。
いけないことかも知れませんが、このようなとき、仕事口調ですと、なにか他人行儀のようで冷たく感じることがあります。
それに私はブログを読んでくださってるという事実だけで、親しみを感じてしまうところがあり、そんなことからも、そのような返事をしたのかも知れません。
それが良かったのか悪かったのかはわかりませんが、Yさはその後、少し緊張が解れたような声色になり、これまでの経緯をお話してくださったのです。
Yさんの話によると、Yさんは今から7年前にマニちゃんと同じミニチュアピンシャーちゃんを亡くした過去があり、そのときに深いペットロス症候群になられたようでありました。
そして、そのときは地元の火葬業者にご依頼されたのですが、その対応も良くなく、さらに傷つく結果となってしまったのです。
その後、ネットで自分と同じペットロスで悩み人達のブログを読むことで、少しだけ気持ちが癒されるようになり、そんなある日、Yさんの目に留まったのがプレシャスコーポレーションのブログであったのです。
Yさんはそれから更新毎に必ずブログを読んでくださるようになり、ブログの中に出てくるいろんな飼い主さんの姿に自分の姿を重ねながら(すごく理解できる)(自分も同じ気持ちだった)と「この悲しみや痛みを感じてるのは自分だけではないんだ・・・」という事を知ったのだそうです。
そんな顔も知らない飼い主さんに親近感と共感を覚えながら、同時にYさんは弊社プレシャスコーポレーションの理念や葬儀のスタイルに強い好感を持ってくださったのです。
Yさんのお話を一通り聞いた私に拒む理由はありませんでした。
「わかりました。では、私が担当させていただきます」そう返事した私はYさんに葬儀の実施希望日時を訊ねたのです。
Yさんは「あす1日はこのまま家出一緒に居てあげたいので明後日に行こうと思ってるんですが、空いていますか?」と言われたとき、私は咄嗟に前にあったパソコンのモニターをつけました。
明後日、つまり二日後は平日だったので会館のスケジュールはそこまでタイトでないことは、このとき把握していたのですが、私が気になったのは気象情報だったのです。
そう。このとき、巨大な台風16号が日本列島に接近しており、ちょうど二日後には四国・近畿方面を直撃すると進路予想が発表されていたのです。
ブログのスペースが無くなりましたので、この後のお話は次回に紹介させていただきます。
プレシャスコーポレーション
野村圭一
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