「別れ」自分のペットが死ぬということは 5
セレモニーホールからは友人の二人の子供達の泣き声聞こえていました。
上の子は押し殺すように啜り泣き、下の子は嗚咽をあげながら泣いたのです。
どちらも女の子なのですが、やはりお姉ちゃんはお姉ちゃんらしく涙を堪え、妹は妹らしく感情をそのまま表すようにして泣いているのが印象的でありました。
友人は祭壇の前に立ち、何度もココを撫でていたのですが、私の場所からは、その表情までは見えませんでした。
しかし、その後ろ姿から、悲しみよりも、寂しさが滲み出ており、おそらく涙を流していたはずです。
長い付き合いなのでそれはわかったのですが、同じように、付き合いが長いからこそわかることが、もう1つありました。
それは、こんなとき、この友人に優しい言葉は禁物であるということであります。
友人は普段からクールな女性でありました。
知らない人から見れば不機嫌であるようにも見えるくらい、あまり感情を出さないタイプであり、変に優しくされたりするのを嫌う性格でもあります。
ですから、友人が落ち込んでるときに会うと、無言のまま最低必要限の会話しかせず、二人ともほとんど無言のまま過ごすようなこともあるのですが、それでもお互い気心が知れている仲なので、その時間が苦痛に感じることはありませんでした。
このときも、それに似た感じで私はココと最後のお別れをしてる友人と接するようにしていたのです。
これは、意識してそうしてたわけではなく、気が付けばそのようになっていたのです。
友人は祭壇の前で、子供達の名前を呼び、ココとお別れするよう促していました。
子供達は涙を流しながらココに触れ、肩を震わせたのです・・・
そして数分が経過したとき、友人が静かに私の方を振り向き目だけで出棺の合図をしました。
私も無言でうなずき、ゆっくりとした足取りで祭壇に歩みを進めたのです。
ブログのスペースが無くなりましたので、この後のお話は次回に紹介させていただきます。
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野村圭一
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