悲しい仕事?でも、その本当の中身とは

つい先日、13歳で永眠した愛犬のセレモニーをご依頼さらた30代の女性の方から「野村さんって、ペットを亡くして悲しんでいる人と毎日のように接する仕事じゃないですか?正直、しんどいというか、悲しい気持ちが伝染したり、引きずってしまうようなことってないんですか?」と聞かれたことがありました。

 

「そうですね・・・まあ、確かに、ほぼ毎日悲しい人と接する仕事ではありますが・・・しんどいとは・・・」と、私はそこまで言って考えこんでしまったのです。

 

もちろん、相手がご依頼者だったこともあり、多少なりとも言葉を選んだこともあるのですが、私自身、ペット葬儀の仕事を始めてから現在まで「しんどい」や「やめたい」と思ったことは一度もなく、率直に「自分はどういうスタンスでこの仕事と向き合っているんだろう」と思わず考えこんでしまい、返答に詰まってしまったのであります。

 

その後、そのご依頼者は愛犬ちゃんのセレモニーを終えられて帰られたのですが、私はその方が帰った後も、質問されたことについて、考えていました。

 

 

それから数日後、この日は朝からご依頼が重なり、私だけで4件のペット葬儀を担当させてもらったのですが、その日、最後のご依頼者であった、ある愛猫を亡くされたご家族がセレモニーを終えられて会館を出られるとき、私はあることに気付いたのです。

 

それは、今まで、深く考えたことがなく、無意識に感じていたことではあるのですが、どのようなことかというと、ペット葬儀をご依頼された飼い主さんは、セレモニーが終えられたとき、少なくともセレモニーが始まる前に比べ、元気というのは語弊がありますが、幾分かは前向きにペットとの別れを受け止めてお見送りを終えられる方が多いという事実であります。

 

最愛のペットが死んでしまったとき、どんな人でもその直後は悲しみに包まれながら「ペットの死」という現実と向き合います。

 

その悲しみの最中、それでも飼い主さんは(ちゃんと最後までお見送りをしてあげよう・・・)と、自らを奮い立たせながら、我々のようなペット葬儀の会社にご依頼をされるのですが、それこそ、セレモニーが始まる直前に悲しみのピークを迎える飼い主さんも多くいらっしゃいます。

 

そして、ペットと最後のお別れをされた後、ご火葬に入るのですが、その待ち時間のとき、飼い主さんはいろいろな思いが交差する中、こらから始まるペットがいない生活への覚悟を決められているような心の葛藤を感じることがあるのですが、それこそが「心の区切り」であると私は思っています。

 

その心の葛藤を経て、悲しい現実を受け止めたとき、人間は自分でも気付かぬうちに、その悲しみから一歩前に進んでいるのです。

 

悲しみを数値で表すものではありませんが、あえて、わかりやすく説明させてもらうと、セレモニー前にマイナス100だった悲しみが、少なくともセレモニーが終わったときにはマイナス99以下になっていることが多く、私は間近でそれを感じている人間でもあるのです。

 

わずか一歩の前進であれ、前向きに生きようとする人を見ると、勇気づけられるようなことがあり、私は毎日のように、そのような飼い主さん達から知らず知らずのうちに、大切なものを与えてもらっていたことに、そのとき気付いたのです。

 

 

ペット葬儀の仕事をしていて悲しい気持ちが伝染したり、引きずってしまうようなことってないんですか?

 

 

今度、同じような質問をされたなら・・・

 

 

いえ。悲しい気持ち以上に勇気をもらえる仕事なんで、そのようなことはありません

 

 

私はそのように答えようと思っています。

 

 

 

 

プレシャスコーポレーション

野村圭一

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大阪本社 大阪府守口市菊水通3丁目7-9

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