こころがかよう

プレシャス会館でペットちゃんのセレモニーを執り行うに際し、ご依頼者の方から、事前に、とある事のお問い合せがよくあります。

それは、主に犬の多頭飼いをされている飼い主さんからの質問なのですが、当会館に別の犬も一緒に連れて行ってもいいのかという問い合わせであります。

 

もちろん、当会館はペット同伴(参列)OKなので「ぜひ、連れてきて一緒にお別れをさせてあげてください」とお答えします。

ヤンチャな犬ちゃんが椅子をこかしてしまったり、幼い犬ちゃんがオシッコをしてしまうこともありますが、そんなのは想定内ですので気にしていません。

 

むしろ、私をはじめ、スタッフ全員、犬が大好きなので、連れてきてもらいたいくらいなのです。

 

そのようなことで、当会館では犬ちゃんのセレモニーのとき、血縁関係にある犬ちゃんや家族や一緒に暮らしていた仲間の犬ちゃんが参列することもあるのですが、そんな犬ちゃん達を見ていると、最近、あることに気付いたのです。

 

それは、セレモニーで、お経を唱えるときなのですが、お経を唱えだすと、どんなヤンチャな犬ちゃんでも大人しくなるということであります。

 

 

先日、あるチワワちゃんのセレモニーでは、その子供達や、一緒に暮らしていた仲間のチワワちゃん、合わせて4匹のチワワちゃんが参列したときの話であります。

 

チワワちゃん達は飼い主さんに連れられて来館した途端、私やスタッフめがけ、いっせいに「ワンワン!」と吠えだし、飼い主さん家族に「こら」や「シ!」と宥められて、一瞬、吠えるのをやめるのですが、私やスタッフが亡くなったチワワちゃんに触れたり、ろうそくや線香に火を灯すだけで、また、いっせいに吠えるような状況でありました。

 

このようなことは、よくあることなので「すいません」とあやまる飼い主さんに「いえいえ。これも犬ちゃん流の挨拶ですので気にしないでください」と答えながら、私がお経を唱えたときでした。

 

それまで吠えていたチワワちゃん達は水を打ったように大人しくなったのです。

 

そして、途中から私の唱えるお経に同調するように「クオ~ン・・・」と小さく遠吠えをする子もいて、その表情は伏し目がちになり、どの子も、本当に仲間の死を惜しんでるようでありました。

 

 

元来、犬という動物は仲間意識が強く、群れで生活するものであります。

その代表的なのが狼で、狼は仲間が死ぬと群れで囲みいっせいに遠吠えをするのですが、この行動が何を意味するのかは完全には解明されていません。

ほとんどの動物学者の見解は、人間と同じような感覚で、仲間を見送る、追悼の遠吠えだと結論付けているようです。

 

そして、このお経を唱えるという別れの儀式が終わった後、明らかに犬ちゃん達は、私に対する態度が変わります。

 

あれだけ吠えていたのに、お経を唱えた後は、仲間と認めてくれたかのように、近づいてきて懐いてくれるのです。

 

私が思うにお経というのは人間の心を穏やかにする要素があるので、犬ちゃん達がお経を聞いて静かになっているのではなく、飼い主さん達がお経を聞いて心が落ち着き、その心の状態に犬ちゃん達が同調しているような気がするのです。

ですので、そう考えると、犬ちゃん達がお経の後に懐いてくれるのは「仲間にお経を唱えてくれてありがとう」という意味合いよりも「悲しんでいる飼い主さんを落ち着かせてくれてありがとう」という意味合いからの行動のような気がするのですが、実際のところどうなのでしょう。

 

いずれにせよ、セレモニーが終わる頃にはどんな犬ちゃんであっても心が通うようになっているから不思議であります。

 

 

 

プレシャスコーポレーション

野村圭一

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