不正と嘘
ブログでペット葬儀業界における不正のお話を何度がお話ししたことがあるのですが、それは全て我々側。
つまり葬儀業者側が犯す遺骨の差替え問題等を題材にしたものばかりでありました。
今回は、あえて、ご依頼者である飼い主さん側にありがちな、虚偽のお話をさせてもらいます。
虚偽というと、大それたことのように感じますが、簡単にいうと、「ちょっとした嘘」のお話しであります。
まず、ご依頼者さんが葬儀会社に、つく、ちょっとした嘘で、もっとも多いのが亡くなったペットの体重を少なく申告することなのですが、この背景には、ペット火葬における料金制度が大きく影響しています。
というのは、ペットの火葬はペットの体重によって金額が定められていることが多く、当社もそのような料金制度をとっているのですが、当社の場合ですと、基本的に5キロ単位で料金が変わってきます。
ですので、亡くなったペットちゃんの体重が、そのボーダーライン上にある場合、飼い主さんは少なく申告し、少しでも料金を安くすませたいとお考えになることがあるのです。
私も長年、このお仕事に携わってきたので、一目見ただけで、ペットちゃんのおおよその体重はわかるのですが、飼い主さんからペットちゃんの体重を訊ねたとき、1キロ以下の誤差なら目をつむるようにしています。
このようなとき、飼い主さんはある特徴が表れるのですが、やはり少なく申告しているという引け目からか、伏し目がちになられ、ボソボソっとお話になられます。
そしてかなり高い確率でペットちゃんの体重を聞かれたとき「~.8キロです」と申告されます。
どういうことかと言うと、例えば5キロを少し超えるペットちゃんの場合ですと「4.8キロです」と申告されるのです。
人間心理というのでしょうか、このようなとき、なぜか「~.8キロ」と言われる人が多いように感じます。
当社には、一応、ペットちゃん専用の体重計もあるのですが、それは飼い主さんが「体重がわからないので計ってくださいますか」と言ったときのために置いてあるのであって、飼い主さんが「○○キロです」と言ってるのに「いやいや・・・もっとあるでしょう」とセレモニー前にペットちゃんを体重計にのせるのは、やはり気が引けるので、飼い主さんが申告された体重でお請けするようにしています。
しかし、明らかに申告された体重をオーバーしているときは、体重計にのせるのではなく、口頭で「あの、少し伺った体重より重く見えるのですが・・・?」と伝えるようにしているのですが、そのときは飼い主さんも「・・・すいません・・・実は○○キロです」と、すぐに正直に言ってくださるものです。
いずれにせよ、飼い主さんは我々以上にペットちゃんをちゃんとお見送りしてあげたいと思っておられるので、すぐに本当の体重を申告して、気持ちよく、セレモニーに入られるのです。
まあ、このような話は、微笑まく感じる話しでもあり、笑って許せることでもあります。
しかし、ご依頼者の中には、我々の想像を超える人もいて、時に、大きな混乱を招く結果になってしまうようなこともあります。
これは実際に当社であったお話なのですが、その日「柴犬の火葬お願いしたいんですが、今からお願いできますか?」と建設会社を営むSさんいう50代の男性からご依頼があり、私は指定されたSさんが経営する会社に火葬車で向かったときのお話であります。
私はSさんの会社に到着し、事務所でSさんと、会社で事務を担当されているSさんの奥さんに御挨拶と御悔みを告げました。
そして、ペットちゃんに手をあわさせてもらうべく「あの、ペットちゃんは?」と訊ねたところ、Sさんは「裏です。こっちからどうぞ」と事務所の裏口に案内され、Sさんの後を付いていくように裏口から出たのですが、事務所の裏には大きなゲージがあり、そこには大きなシベリアンハスキーが横たわっていたのです。
私は自分の聞き違いかと思い「あの・・・たしかお電話では柴犬と聞いていたのですが・・・私の聞き違いですか?」と恐縮しながら訊ねたところ、Sさんは、歯を食いしばったような表情のまま、笑を堪えるような顔で「やっぱりバレました?」と言われたのです。
「え?どういうことですか?」と私は訳が判らず訊ねたところ「いや・・・嫁はんがね、ちょっとでも安いほうがええからって「『柴犬って言ったらええねん』て言いよったさかい、そう言うたんですわ・・・やっぱりハスキーってわかりました?」と言われたの「そりゃ・・・どう見てもハスキーですからね」と、私は堪え切れず笑って答えました。
そのヤリトリを後ろで見ていたSさんの奥さんが「あんた私のせいにしなや!あんたが最初に『柴犬って言うたらバレるかな?柴犬のほうが安いねん』って言うたから、私は『好きにし』って言っただけやろ」と呆れた口調で言いました。
言われたSさんは返す言葉もないように、指でおでこを掻きながら、私に「すんません・・・ハスキーの値段でいいのでお願いします」と頭を下げられたのですが「はい。でも、この子(ハスキーちゃん)の体格なら、乗ってきた火葬車では納まらないので、すぐに大型用の火葬車を呼びます」と私は伝えました。
「え?大きさによって車も変わるんですか?」とSさんは驚いたように聞かれたので「はい。大きく分けて小型ペット用・中型ペット用・大型ペット用と3タイプあって、それぞれ、軽自動車タイプ・普通車ワンボックス・大型マイクロバスタイプに分かれてるんです」と説明しました。
Sさんの奥さんが「あんたが余計なことするからや」とSさんを睨んだ後、私に「すいません迷惑かけて。すぐに大きい車を呼んでください。ちゃんと迷惑料も払います」と頭を下げられたので、私は「了解しました。でも、迷惑料はいいです。大型ペットの通常料金で構いません」と返事をし、会社に電話をして、すぐに別のスタッフに大型車で来てもらうことにしたのです。
その後、スタッフに来てもらい、ハスキーちゃんのご火葬は無事に終えることができたのです。
帰り際、Sさんの奥さんが「これ『気持ち』。これでご飯でも食べてください」と、私とスタッフに1000円札の入った封筒を二枚渡してくださいました。
「いえ」と、私は手を引っ込めたのですが「いいから!気にせんと受け取ってください!」と、Sさんを睨んだときと同じ表情で言われたので、、私は思わずその雰囲気に圧倒さててしまい「では・・・」と恐縮しながら、有難く受け取ることにしたのです。
そして、その光景を見ていたSさんは笑みを浮かべながら「まあいろいろありましたが、何とか無事に済んで良かったですわ」と言われたのですが、すぐさま奥さんが「あんたが言うな!」と突っ込まれていました。
私は、その時も堪え切れず笑ってしまいました。
大阪ならではの光景ですね。
私とスタッフは奥さんからいただいたお金で、カレーうどんを食べてから会社に戻りました。
プレシャスコーポレーション
野村圭一
大阪 ペット葬儀・火葬に関するお問い合せはプレシャスコーポレーションまで
大阪本社 大阪府守口市菊水通3丁目7-9
ペット葬儀・火葬のご依頼はフリーダイヤル:0120-982-660

