猫の火葬~守口市のクルミちゃんが天国に持っていった物

守口市の猫ちゃんの火葬依頼がありました。

チャトラのクルミちゃん 享年16歳

葬儀は行なわず、ご火葬のみのご依頼でありました。

葬儀は亡くなった当日にご家族だけで済まされており、クルミちゃんが亡くなった翌日にご火葬とお骨あげのみのご依頼でありました。

 

ご火葬のご依頼時間にクルミちゃんのご自宅に訪問した私は、玄関先に飼い主さんご手製の棺に横たわったままの状態で花と一緒におさめられたクルミちゃんに手を併せました。

飼い主さんの許可を得て、クルミちゃんに触れさせてもらった私はクルミちゃんの腹部に布が巻かれていることに気付きました。

飼い主さんが私に「それも一緒に火葬できますか?」と質問があったので、「素材は綿ですか?」と聞き返しました。

飼い主さんは「おそらくそうだと思います」と仰ったので「綿なら大丈夫です」と答えました。

私は、タオルのような形状の布を見て「これは服だったのですか?」と聞いたところ、訪問してから気丈に応対してくれた飼い主さんが涙を流され、その場に座り込んでしまいました。

 

私は、何かいけないことを聞いてしまったと思い「失礼なこと聞いてすいませんでした」と謝罪したところ、飼い主さんは首を横に振り「いえ・・・大丈夫です。取り乱してすいません」と逆に私に頭をさげられました。

少し間を置き「大丈夫ですか?」と聞いたところ、飼い主さんは「はい。すいませんでした」と涙を拭き取り顔をあげました。

飼い主さんは玄関のすぐ隣の部屋のドアをあけ、窓のほうを指さし、「その布はあの窓のカーテンだったんです」と言いました。

玄関からは見えにくい位置に窓があったので、私は飼い主さんに案内されるように、部屋に入りました。

窓には淡いブルーのカーテンがかかっており、右側だけ、30センチほど短くなっていました。

おそらくクルミちゃんに巻かれていた布はこの短くなった部分のカーテンだったんだと私は思いました。

私は飼い主さんに「このカーテンとクルミちゃんには、なにか縁のようなものがあったのですか?」と聞きました。

飼い主さんはカーテンのほうを見ながら「クルミはこのカーテンで遊ぶのが大好きだったんです。いつも風通しが良い右側だけを開けて換気していたんですけど、風に吹かれてカーテンが靡くと、クルミはすごい勢いでカーテンにジャンプして爪を立ててぶら下がって遊んでいたんです」と笑顔でクルミちゃんのエピソードを話してくれたのです。

その後、その部屋で1時間近く、お茶をよばれながら、生前のクルミちゃんの話を飼い主さんから聞かせてもらいました。

飼い主さんは話の最後に「クルミは本当にこのカーテンが好きだったから天国でも遊べるようにカーテンも一緒に神様のところへ持っていかせてあげたくて」と仰りました。

その後、クルミちゃんが安置された玄関先に戻り、私と飼い主さん二人で出棺し、自宅前にとめさせてもらった火葬車にてクルミちゃんは大好きだったカーテンと一緒に天に召されました。

30分で、火葬が終わり、飼い主さんは自らの手でお骨あげをされました。

お骨あげのとき、お骨だけになったクルミちゃんを見て私は「クルミちゃんはちゃんとカーテンを持っていきましたね。」と飼い主さんに話しかけると、飼い主さんは私のほうを見て「野村さんって見かけによらずロマンチストな人なんですね」と笑っておられました。

以外な返答に私は照れてしまい「いや、だって、なんというかカーテンがなくなっていて・・・まあ、火葬したから当然ですが」と、しどろもどろなことを口走ってしまいました。

そんな私を見た飼い主さんは、さらにお笑いになり「いえいえ。いいんです。本当にカーテンを持っていってくれたんですから」とフォローを入れてくれたのですが、その後、飼い主さんは赤面しながら後片付けをする私を見てずっと笑っておられました。

すっかりペースを乱された私でしたが、無事に返骨を終え、飼い主さんに挨拶を済ませ、車に乗り込みました。

 

通りまで、見送ってくださった飼い主さんは運転席の私に「本当にありがとうございました」と頭を下げてくださり、「本当にプレシャスさんにお願いしてよかったです。」と労いの言葉をかけてくれました。

私の運転する車が角を曲がるまで飼い主さんはクルミちゃんの遺骨を胸にだいたまま見送ってくれていました。

クルミちゃんの遺骨は49日間自宅で保管され、夏ごろに飼い主さんの実家の花壇に埋葬されるそうです。


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