「傷跡」虐待をうけた あるミニチュアダックスちゃんの生涯 2
一気に落胆したAさんは担当の警察官に「すいません・・・これはうちの犬じゃないです・・・別の犬です・・・」と小さな声で言いました。
Aさんにそう言われた警察官は「へ?そうなんですか・・・いや、同じ種類だし、てっきりお宅さんの犬やと思ったのですが違いましたか・・・」と声を落として、そう返答したそうです。
期待が大きかった分、落胆が激しかったAさんは、気持ちが沈んでしまい、視線を落としながら保護されたダックスフンドを見つめてしまいました。
そして、小刻みに震えながら、怯えた目でAさんを見上げるダックスフンドを見て、Aさんはあることに気付いたのです。
警察に保護された、そのダックスフンドの鼻の付け根には弧を描いたような傷跡があり、そこだけ毛が抜け落ちていたのです。
犬に関する知識が豊富であったAさんは、その傷跡を一目見て「虐待の跡だ」と、わかったそうです。
おそらく、固いやワイヤーか針金のようなもので口を締め付けられていたのでありましょう。
噛まないようにするためか、吠えないようにするためか、それとも面白半分なのか・・・
理由は定かではありませんが、いずれにせよ許されることではありません。
怯えるダックスちゃんを見て、Aさんは胸に痛みを感じたそうです。
一応、確認のためにAさんは傷のことを警官に訊ねました。
保護されたときには傷があったものの、ワイヤー等は巻かれていなかったようなので、おそらく、このダックスフンドの飼い主は捨てる直前に外したのではないかと警官は表情を曇らせながら説明してくれたそうです。
そして、Aさんは「もし、このダックスフンドの飼い主さんが引き取りに来たら渡すのですか?」と、もう一つの疑問を警官に訊ねたのです。
警官はAさんの質問の意図を理解したように「そうですね・・・まあ、一応、飼い主さんですからね・・・」と言葉を濁らせた後「でも、こんなことする人間なんで名乗り出ない可能性の方が高いと思います」と言いました。
「その場合、この犬はどうなるのですか?」とAさんは、すかさず訊ねたところ、警官は「その場合は・・・可哀想ですが・・・」と言った後、押し黙ったので、Aさんは「なら、飼い主さんが来なかったときは私が引き取ることは可能なんですか?」と質問をしました。
警官は顔を上げ「そうですね。そのような場合はそうして(引き取って)くださる人がいれば、我々も助かりますね」と少しだけ表情を和らげたそうです。
実は過去にも同じようなケースの話を書いたことがあるのですが、ペットの捜索願を出した飼い主さんに、保護された別のペットを引き取ってほしいと警察側がお願いするようなことはよくある話であり、実際に、そのような経緯でペットを迎え入れたということも少なくはないのです。※{姿を変えて帰ってきたペット}参照
それらのことを警官に伝えたAさんは警察署を後にしたのですが、例えようのないほど気持ちは沈んでいました。
それは、保護された犬がBちゃんでなかったことと、保護されたダックスフンドの姿を見たからであります。
帰宅したAさんは、家族に警察に保護された犬は別の犬であったことと、その犬に虐待された傷があったことを話し、もしものときは家に引き取るつもりであることを話しました。
息子さんも娘さんも承諾してくれ、Aさん家族は気持ちを切り替えて、Bちゃんの捜索活動を続けたのです。
しかし、Bちゃんの行方の手がかりになる情報がほとんどないまま数日が過ぎた頃、再び警察署から電話があったのです。
電話の内容はBちゃんの発見ではなく、例の保護されたダックスフンドの飼い主さんが名乗り出られる期間が過ぎたことと、その場合、引き取ってくださると言われた意思に変わりはないかという質問でありました。
Aさんは「気持ちに変わりはありません」と返事をし、その日の内に警察署にダックスフンドを引取りに行ったそうです。
警察署で手続きをすませ、家にダックスフンドを連れて帰ったAさんは複雑な気持ちでありました。
この体と心に傷を負ったダックスちゃんのケアをしてあげなきゃという気持ちと、依然、行方がわからないBちゃんを案ずる気持ちが交差して、今まで経験したことのない胸の痛みを感じていたのです・・・
Aさんは家族にダックスちゃんを紹介し、家族も笑顔で迎え入れてくれたものの、すぐに我に返ったように表情を曇らせていました。
おそらく、このときは、家族の誰もがBちゃんの安否を心配し、Bちゃんのことを想っていたのです・・・
ブログのスペースが無くなりましたので、この後のお話は次回に紹介させていただきます。
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野村圭一
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