「届いた想い」叶わなかった願い 最終回
その日の夕方には台風は北上し、近畿地方は暴風圏内から外れました。
翌朝、TVのニュース番組で台風の被害状況を確認したのですが、やはり近畿に比べ四国の被害は大きく雨で浸水した町や風でなぎ倒された街路樹の映像が流れていたのです。
Yさん家族は大丈夫だろうか・・・ちゃんと非難できたのかな・・・
それにマニちゃんの火葬は無事に終えれたんだろうか・・・
ふと、そんなことが頭に過り、Yさんに電話をしようかと思ったのですが、さすがに台風一過直後の朝に電話するのは気が引けたので、私はその日の夕刻まで待つことにしたのです。
そして、夕方の6時過ぎ、私は電話をかけたのですが、そのときは、Yさんは不在であり、30分後、Yさんの方から電話がありました。
Yさんは無事に避難もされたようで、マニちゃんの火葬も無事に終えれたと報告してくださったのですが、その声には昨日までなかった安堵感が漂っていました。
もちろん、マニちゃんを亡くされた悲しみや寂しさは残っておられたと思ったのですが、最初に電話をくださったときとは別人と思えるほど、しっかりとした口調で葬儀の様子をお話してくださったのです。
Yさんのその声を聞いて、私は胸を撫で下ろすと同時にあることを伝えました。
それは、「Yさん。もし、大阪に来られるようなことがあれば、会館に遊びにいらしてください」ということであります。
Yさんは「はい。是非。」と力強くお返事してくださった後「でも本当に近いうちにそちらに行かせてもらおうと思ってるんです」と気持ちのこもった声でそう言ってくださったのです。
そして、Yさんは近い将来、マニちゃんと、七年前に亡くなった愛犬ちゃんの遺骨を持ってプレシャス会館に行くことを望んでいると仰り、そのときに遺骨のメモリアルグッズを作成したいと言われました。
「では、いつか必ず」
そう約束を交わした後、私は電話を切ったのです。
7年前、Yさんは愛犬を亡くされたとき、お別れが充分でないまま、地元のペット葬儀業者で火葬をされ、そのときの扱いや対応にひどく心を痛める結果となり、ペットロス症候群になられた過去がありました。
そして、その最中、偶然に当ブログをお読みになられ、当社のことを知ってくださり、更新ごとにブログを読むにつれ、当社の葬儀理念に共感をもってくださったYさんは(今度、自分のペットに万一のことがあればここで葬儀をしよう)と心に決めてくださいました。
そして、愛犬が闘病の末、亡くなってしまい、当社に葬儀依頼の予約をされたのでありますが、台風により、その願いが実現することはなかったのです。
しかし、プレシャスコーポレーションで葬儀をあげるという願いは叶わなかったものの、Yさんのマニちゃんに対する強い愛情や想いは、電話を通じて私に届き、そのことで、プレシャスコーポレーションの葬儀でいう「最後のお別れ」のお時間を共に過ごしたような気持ちになれたのも事実でありました。
叶わなかった願い・・・
でも届いた想い・・・
台風の影響でそのようになったものの、結果的に私はこれで良かったと思っており、おそらくYさんも今は同じ気持ちであると思っています。
Yさん。いつの日か・・・・
プレシャスコーポレーション
野村圭一
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